良い歯の状態を長く保つための予防歯科
最もいい歯の状態を保つためには虫歯や歯肉炎・歯周病などお口のトラブルが発生する前に原因を作らないように予防することです。 北欧では80歳で20本の歯を残している方が多い中、日本人は毎日、歯磨きを欠かさずにしているのに、歯の残っている本数は80歳で平均5本です。
この違いは“磨いている”と“磨けている”の大きな違いにあります。一度、歯医者さんで正しい歯の磨き方の指導を受けましょう。
虫歯や歯肉炎・歯周病は防ぐことができます。
20代後半から、歯と歯の間にできる虫歯が目立ってきますが、強い力を加え歯磨きをすると、 エナメル質が削れてしまう・歯茎が下がるなどで象牙質が露出してしまいます。象牙質はエナメル質よりもお口の中の細菌(ミュータンス菌)の出す酸に弱く虫歯になりやすいので注意が必要です。
ミュータンス菌は感染症で、97%の日本人がミュータンス菌(お口の中の細菌)に感染しています。ミュータンス菌は歯に強力に付着する性質があり、付着性のない細菌までミュータンス菌に便乗して付着していきます。そして、細菌同士でグループを作りバイオフィルムを形成します(ビニールハウス内で成長しているイメージ)。
困った事にこの、バイオフィルムは歯磨きや薬剤などでは取り去る事が困難で、仮に取れても残っているバイオフィルムからまたお口の中に広がっていき虫歯の進行を早めます。バイオフィルムは虫歯だけではなく、歯や舌に付いた汚れから歯肉炎・歯周病になってしまう原因も作ります。
定期的にPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)で歯石やバイオフィルム(細菌の塊)を除去する方法をお勧めします。
PMTCを受けてツルツルになった歯に、毎日しっかりと歯磨きをして、お口の中に付いてしまった汚れを綺麗にする事で虫歯や歯肉炎・歯周病は防ぐことができます。
小さなお子様がミュータンス菌に感染しないために
小さなお子様がいらっしゃる方に気を付け頂きたいのが、お子様へのミュータンス菌の感染です。
・子供に親が噛み砕いたものをあげない
・哺乳瓶の吸い口に口を付けて温度を確かめない
・親の口を付けたお箸などで子供に食事を与えない
・子供の歯ブラシを口に入れない、一緒に保管して歯ブラシ同士がぶつからないようにする。
こうしたことに気をつけていただき、大人になってからお子様が治療に通うリスクを減らしてあげて下さい。